イタリア料理(イタリアりょうり)は、イタリアを発祥とする料理法で、世界の多くで 好まれ多くの地域で料理されている。 日本で認識されている特徴としては、オリーブ・オイルやオリーブ、トマトが使われる事が 多いということが挙げられる。しかしこれは南イタリアの特徴であり、北イタリアでは隣接 するフランスやスイス同様バターや生クリームを利用した料理が多い。 イタリア西部ではオーストリアやスロベニアの影響が見られる。 またシチリアなどの北アフリカに近い地域では、アラブ人やベルベル人の料理の 影響を受けていてクスクスやアランチーニなどの料理が食べられる。地中海に面する地域は 魚介類を用いた料理も多く、地中海岸諸国以外のヨーロッパでは食べられることのほとんど ないタコやイカが食材として使用される。特に内陸の地域では肉料理も多く食べられる。 総体としては、素材を生かした素朴な料理が多い傾向にある。
このようにイタリアの料理は 各地方によって、それぞれ特徴を持っている。イタリア人の中には「イタリア料理など という料理は存在しない」と言う人も少なくない。これは南北に長いイタリアは地理的にも 多様な特徴があり、同じイタリアでも環境が異なり郷土色が出ることにある。 また、西ローマ帝国の崩壊から近代になるまで、都市国家や小国が分立し統一国家を持た なかったイタリアでは、料理の郷土色が強く意識されることが多く、「イタリア料理」と 言う認識をし難いためでもある。パスタはイタリア各地で好まれ様々な形で料理されている。